近代日本の身装文化(身装画像)
説明 十八,九と二十ほどのふたりの娘、右側のやや小柄な方が年下で、この娘の兄が陸軍中尉として従軍、その乗り組んでいた船が玄界灘で敵艦の砲撃を受けたという通知が、昨日あった。密かにその男を思っている年上の娘は、もっと詳しく様子を聴きたいのだが、思うような返事が聴けない。単純なショートショートなのだが、一方は相手があまりしつこいのを変に思い、片方は相手が冷淡すぎるのを不愉快に感じている。そのふたりの娘の顔はそういう心の葛藤を現しているとも言えるし、お地蔵さんのように円満で無表情とも言える。着ているものはふたりとも白地に草花模様の浴衣、やや派手な色合いの帯をお太鼓に結んで、髪はこれまた同じ女優巻。いわゆる女優髷という髪型が現れるのはもう七,八年後のことになり、かたちもこれとは違うよう。この時期に女優巻という髪型のあったことについは、わずかだがほかの資料もある。ただし、言い方としては、七,八年後の女優髷を女優巻という人もあるからややこしい。(大丸 弘)
ID No. A04-195
出典資料 日出国新聞
発行年月日 1904(明治37)年7月13日号 3面
小説のタイトル 軍事短篇 女心
作者 岩田烏山(1874-没年不詳)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D004:[適齢期の娘;新造;(1) 嫁入り前の娘,新妻,さらに一般の他家の妻女をいう。]
D2sit:[七三;女優髷]
Vyu:[ゆかた]
D3ob:[帯の締め方;帯の位置]
時代区分・年代 20世紀初め;1904(明治37)年
国名 日本
キーワード 女優巻;総柄の浴衣;お太鼓結び
男女別 女性
体の部分 上半身