近代日本の身装文化(身装画像)
説明 この時代の若者の風態を概括している情景といえよう。ある文芸雑誌が奥多摩に住むという十四歳の乙女を、「生ける仙境の神女」と紹介したため、天下の遊民のあいだにパニックが生じた。第17回は五人の閑人たちが火鉢を囲んでその噂に興じている様子。次の第18回ではそういった連中が、ツチノコ探しにでも行くように、連れだって奥秩父の山道をたどるありさま。本文によると、小説家の出来損ない、詩人の芽生え、駆け出しの芸人、法科大学生、医学生、といった書生の範疇に入る若者のほか、織工や丁稚小僧とまでいっているので、この時代の若者全体としかいいようがない。第17回と第18回にあきらかに共通する人間は、鳥打帽を横被りにし、首に襟巻、小倉の袴を穿いた男一人。山歩きの恰好に用意らしいものはないが、四人のうち洋服はニッカーズを穿いた一人だけ、きもの三人のうち袴以外の二人は裾をまくり、四人ともマチマチの帽子を被っている。(大丸 弘)
ID No. A04-085
出典資料 東京日日新聞
発行年月日 1905(明治38)年1月15日号 7面
小説のタイトル 摩訶波旬 大悪魔(18)
作者 村上浪六(1865-1944)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード K3:[山]
K32:[登山]
D014:[若い男(20歳前後~30歳前後)]
Wbo:[かぶり物一般;帽子]
Vham:[袴(男性)]
Wku:[頸覆い(マフラー,ストール,襟巻,ショール)]
D3su:[裾;褄;端折り;からげ]
Wtu:[杖;ステッキ;松葉杖]
Pni:[ニッカーズ]
時代区分・年代 20世紀初め;1904(明治37)年
国名 日本
特定地域 奥秩父
キーワード 若者;鳥打帽子;鳥打ち帽子;小倉の袴;ニッカーボッカーズ
男女別 男性
体の部分 全身;群像
関連情報 A04-084, A04-085