近代日本の身装文化(身装画像)
説明 発車間際の列車に駆け寄って、すでにタラップに足をかけている女性を引き戻そうとする紳士。「年二十七八、和服の上にインバネスを被(ハウ)り、金縁の眼鏡掛けたるが、招くように洋杖(ステッキ)を挙げ(……)」、結局女性は乗車をあきらめ、連れだって一,二等待合室に入る。金縁眼鏡とステッキはこの時代の紳士の要件だった。この知人の男は女性の結婚に反対していて、それを伝えたくて追ってきた。被っているのは中折帽で鍔(ツバ)が広い。二重外套の名称はときによって場所によっていろいろに変わるが、和服用のものは一般に丈が長く、膝丈のこの例は和服用としては短い方。男性が外套を着ている季節に、女性は羽織もなくて寒くはないのかと思うが、裾の厚い袘(フキ)を見ると、綿入の襲(カサネ)を着ているようだ。二人とも前がノメリになった下駄を履いていて、このころだとたぶん表付きで、男ものは堂島、女ものは小町といった。第32回では二重外套の男がもう一人加わる。同じようにノメリの下駄履きで和服の上に着ているが、胸元のデザインがちがい、丈もこちらの方が長い。(大丸 弘)
ID No. A04-021
出典資料 東京朝日新聞
発行年月日 1904(明治37)年2月3日号 4面
画家・撮影者 右田年英(梧斎年英)(1863-1925)
小説のタイトル 大和魂(31)
作者 半井桃水(1860-1925)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D2sim:[島田;高島田]
D1ka:[髪飾り(櫛,簪,リボン)]
Vwa:[男性和装外套]
Vob:[帯]
D800:[感情・思考・意志の表現一般]
時代区分・年代 20世紀初め;1904(明治37)年
国名 日本
キーワード 紳士;[インバネス;トンビ;鳶(とんび);二重回し;二重廻し;二重外套;二重マント];新聞;帯に手を差し入れる;物思い;テーブル;椅子
男女別 男性;女性
体の部分 上半身;坐臥
関連情報 A04-020, A04-021, HC04-011