近代日本の身装文化(身装画像)
説明 多年の海外生活からの許婚の夫の帰国を迎える十八歳の娘。「色くっきりと白く、目許に言い難き愛嬌あり。三日月形の眉、朝日に匂う山桜の漸く紅を見せんとする如き唇、濃き髪、艶のある肌、何処に点の打ち処もなきが、老人の好みなるべし、黒小袖の二枚襲ねに、錦織の帯を締まりよく結びたる品のよさ」。髪はもちろん島田で、額の真ん中の生え際が少し下がっているのは富士額のしるし。この娘が久しぶりの男に対しきわめて冷淡な態度を見せている、といったことは、この時代の挿絵の限界を超える。黒小袖の二枚襲は礼装だから、許婚の出迎えにはやや不調和なのだが、姑となる人の好みに従った、ということだ。その姑が髪を茶筅(チャセン)にして眉を落としているのは、いかにも古風な人柄であることを示す。(大丸 弘)
ID No. A03-031
出典資料 東京朝日新聞
発行年月日 1903(明治36)年5月1日号 4面
小説のタイトル 樟脳王(4)
作者 渡辺霞亭(黒法師)(緑園)(朝霞隠士)(無名氏)(匿名氏)(1864-1926)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード K600:[大中の港湾施設;メリケン波止場]
Jmi:[見送り;出迎え]
D7sh:[小説のヒロイン;挿絵美人(この年の評判小説中の美人)]
D004:[適齢期の娘;新造;(1) 嫁入り前の娘,新妻,さらに一般の他家の妻女をいう。]
D2ni:[日本髪一般]
D2sim:[島田;高島田]
D1me:[眼・眉毛周辺の状態(眼・睫毛・眉の化粧)]
Vhan:[半襟]
Vhao:[羽織]
Vob:[帯]
時代区分・年代 20世紀初め;1903(明治36)年
国名 日本
キーワード 茶筅髪(ちゃせんがみ);眉落とし;富士額;黒小袖の二枚襲;錦織の帯
男女別 女性
体の部分 上半身