近代日本の身装文化(身装画像)
説明 後添いの妻が、先妻の産んだ総領娘の縁談に、その相手の男を慕っている自分の産んだ妹娘を代わりに嫁がせようとする。それをにおわされた妹娘が嬉しくて、恥ずかしがっている。身体を少しそらして片手を後ろに突き、袂をもう一方の手に巻いて、それで顔を隠す。踊りの手のようなしぐさで、今日の目から見るとやや大仰だが、これはふだん、長い袂をなにかにつけて感情表現の道具として扱いつけているために、嬉しいにつけ悲しいにつけ、また悔しいにつけ、自然にこうした「すがた」になるのだろう。娘の束髪は縦型で、いくぶん髱(タボ=後ろ髪)が出ているのは、日本髪を見慣れている人の目に、束髪の首筋から襟元にかけてが淋しく感じられたのか、髱など、周りを膨らませたスタイルが出はじめている。中年の母親はもちろん丸髷。かなりかたい結い様で、この女の性格を暗示しているか。(大丸 弘)
ID No. A02-098
出典資料 大阪毎日新聞
発行年月日 1902(明治35)年8月28日号 8面
画家・撮影者 阪田耕雪(坂田耕雪)(1871-1935)
小説のタイトル あやめ草(62)
作者 広津柳浪(1861-1928)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D2ma:[丸髷]
Vhao:[羽織]
Wki:[喫煙関連;タバコ;キセル]
D2hi:[束髪(庇髪など、後期平型の)]
D1ka:[髪飾り(櫛,簪,リボン)]
D3ob:[帯の締め方;帯の位置]
Vfu:[振袖;袂]
D807:[演技的ポーズ;歌舞伎風のしぐさ]
D800:[感情・思考・意志の表現一般]
時代区分・年代 20世紀初め;1902(明治35)年
国名 日本
キーワード 黒紋付き羽織;横顔;側面;リボン;お太鼓結び;袂の扱い;後ろ姿;背面
男女別 女性
体の部分 全身;坐臥