近代日本の身装文化(身装画像)
説明 鳥打帽の男は骨董商、手前はその客の紳士。二人とも雪駄履きの和服で、紳士は「霜降りのインバネス」、骨董屋の方は「黒の二重マント」とある。どちらもいわゆる和装用外套に当たるけれど、その区別は具体的にははっきりしない。というのも、インバネスといっても二重マントといってもデザインの細部はいろいろで、絶えず変化、流行もあったからだ。同じものを洋服の上に着ることもできた。紳士は八字髭を立てて、この時分の流行の幅の広い鍔(ツバ)の中折帽を被り、ステッキを持つ。この三点は彼が紳士といわれてよいような階級の人であることを示す。それに対して商売人は、彼がいかに大店の店主であっても、髭を立てることは憚られるし、人前に無帽は失礼だった時代、やはり鳥打帽以外に適当な帽子は思いつかない。一方、紳士階級の人であっても、散歩などには鳥打を喜んだ。ハンティングが日本に入ってきたのは十年ほど前(1890年頃)で、値段が安く、型崩れもしにくいという点から、商店員や職人の間に急速に普及した。(大丸 弘)
ID No. A02-085
出典資料 大阪毎日新聞
発行年月日 1902(明治35)年1月5日号 8面
画家・撮影者 阪田耕雪(坂田耕雪)(1871-1935)
小説のタイトル 白無垢鉄火(5)
作者 小栗風葉(1875-1926)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード Wbo:[かぶり物一般;帽子]
Vwa:[男性和装外套]
D1hi:[ひげ]
Wme:[眼鏡]
時代区分・年代 20世紀初め;1902(明治35)年
国名 日本
キーワード [インバネス;トンビ;鳶(とんび);二重回し;二重廻し;二重外套;二重マント];中折帽子;中折れ帽子;八字髭;鳥打帽子;鳥打ち帽子;ハンチング帽
男女別 男性
体の部分 全身;上半身