| 説明 | 一回読み切りの短編。拾った百円札をめぐっての夫婦のいさかいに夜行の警察官が割って入る。百円はこの時代、まだかつての百両に近いような響きのある大きな金額だったはず。百円札自体はすでに1891(明治24)年に発行されていたが、十円札にノシシ(猪)とい渾名がついて珍重されたのとちがい、滅多に持ち歩かれるようなものでもなかったから、日本橋の上で百円札を拾ったという亭主の言い分に、警官が疑いを持つのは当然。警察制度は明治初期には頻繁な変更があり、それにともなって服制の改正も多かった。しかし1896(明治29年)11月の改正以後は、ほぼ昭和戦前期の巡査のスタイルができる。ただし小説では時代を遡及した内容が多く、明治10年代までは東京の警視庁管轄下と地方のちがいも大きかったから、注意が必要(→参考ノート〈着る人とTPO〉 No.516「警察官」)。1883(明治16)年には警視庁の巡査の帯剣がはじまり、次第に地方にも波及してゆく。この物語の舞台は大阪なので東京とそれほどのちがいはなく、明治10年代後半以後であることがわかる。(大丸 弘) |
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| ID No. | A02-046 |
| 出典資料 | 東京朝日新聞 |
| 発行年月日 | 1902(明治35)年6月9日号 6面 |
| 画家・撮影者 | 河合英忠(1875-1921) |
| 小説のタイトル | 百円紙幣 |
| 作者 | 長沢別天(半眠子)(1868-1899) |
| 資料タイプ | 挿絵 |
| 身装画像コード | D4ke:[警察官;目明かし] |
| 時代区分・年代 | 20世紀初め;1902(明治35)年 |
| 国名 | 日本 |
| キーワード | 角灯 |
| 男女別 | 男性 |
| 体の部分 | 全身 |