近代日本の身装文化(身装画像)
説明 妹に理不尽な言いがかりをつけていた禿頭の親仁を、携えていたステッキで打擲する青年。「三十前後の年輩で、琉球木綿の綿入れに、同じ縞の書生羽織、手に大形の洋杖(ステッキ)を提(ヒッサ)げて(……)」と本文にはあるが、挿絵では書生羽織が縞でなく紺絣になっている。文章と挿絵のこの程度の食い違いはめずらしいことではないから、気をつけなければならない。冬の書生羽織には縞よりも紺絣が多かったので、画家は本文に指示のない鳥打帽、紺足袋、両ぐりの薩摩下駄といった、描慣れた定番の身なりを描いてしまったのだろう。書生羽織は着ていても三十前後というこの青年は学生ではない。書生羽織はもともとは書生が外套のように着る、裾の長い木綿の綿入れ羽織だったのだが、のちには女性も着る絹ものもあって、書生羽織とはなんだかわからなくなる。(大丸 弘)
ID No. A02-007
出典資料 東京朝日新聞
発行年月日 1902(明治35)年5月8日号 4面
小説のタイトル 写絵(2)
作者 半井桃水(1860-1925)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D014:[若い男(20歳前後~30歳前後)]
Wbo:[かぶり物一般;帽子]
Vhao:[羽織]
Qkas:[絣]
Vta:[足袋]
Wge:[下駄;クロッグ]
Wtu:[杖;ステッキ;松葉杖]
時代区分・年代 20世紀初め;1902(明治35)年
国名 日本
キーワード 鳥打帽子;鳥打ち帽子;竪縞のきもの;書生羽織;薩摩絣;紺足袋;薩摩下駄
男女別 男性;女性
体の部分 全身;上半身;横臥