近代日本の身装文化(身装画像)
説明 むきみ屋の門口に立っているのは、「なんでも屋」と書かれている口利き業者。ここでは相当の価格になるものと踏んだ不動産の取引に割り込んで、口銭を稼ごうとの魂胆。この時代、民衆の中で代言人などといわれたのは、かならずしも資格を持った弁護士ばかりではなく、この種の怪しげな商売人がけっこういたものらしい。黒紋附の羽織袴で、革鞄を提げた姿は物々しく、相手によっては説得力を持つ。履いているのは表付きのノメリの下駄で、堂島という上等な品だろう。日本家屋では相手の家へかならず履物を脱いで上がるため、ちびた下駄など履いていればまとまる話も駄目になるかもしれない。ただしもうこの時代でも、この恰好で街を歩く人はそう多くなかったから、大神宮さんの御札配りなどともいわれた。もっとも御札配りはかならず紫の包みものを持っていたから、その点、革の鞄は大事な小道具だったろう。(大丸 弘)
ID No. A01-075
出典資料 東京朝日新聞
発行年月日 1901(明治34)年8月27日号 7面
画家・撮影者 右田年英(梧斎年英)(1863-1925)
小説のタイトル むきみ屋御殿(2)
作者 半井桃水(1860-1925)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード Vhao:[羽織]
Vham:[袴(男性)]
Wge:[下駄;クロッグ]
Wka:[鞄]
時代区分・年代 20世紀初め;1901(明治34)年
国名 日本
特定地域 東京
キーワード むきみ屋;黒紋付き羽織;のめり下駄;堂島下駄;革かばん
男女別 男性;女性
体の部分 全身;坐臥