近代日本の身装文化(身装画像)
説明 貧しい家計を助けるために蜆(シジミ)売りをしている十八になる娘。やくざな父親は、女房のもとの主人からの度重なる借金にも行き詰まり、今度は娘を吉原に売り飛ばそうと言いだした。「十人並みの器量を持っていながら、蜆売りをさせておくのも可哀相だ(……)」というのが父親の言い分。母親は、たとえ飢え死にしても、と反対している。本文の様子では、両親の話は娘の耳には入らなかったようで、売れ残りの荷を下ろして頭の手拭いを取っている娘は、愛想のいい顔をしている。重い荷を担いで歩く娘は、きものの裾を高くまくり上げてそれを細帯でしっかりと締め上げ、その下に穿いている白の湯文字(ユモジ)も前を引き上げている。履いているのは藁草履。蜆屋はたいてい、藁草履のままそこいらの流れに入って蜆を掬ってきて売って歩いたから、子どもにもできる商売で、それだけに利益は薄かった。(大丸 弘)
ID No. A01-061
出典資料 東京朝日新聞
発行年月日 1901(明治34)年6月27日号 4面
画家・撮影者 右田年英(梧斎年英)(1863-1925)
小説のタイトル 夫婦池(33)
作者 渡辺霞亭(黒法師)(緑園)(朝霞隠士)(無名氏)(匿名氏)(1864-1926)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D7sh:[小説のヒロイン;挿絵美人(この年の評判小説中の美人)]
D004:[適齢期の娘;新造;(1) 嫁入り前の娘,新妻,さらに一般の他家の妻女をいう。]
Wta:[タオル;手拭い;手拭い被り]
D3su:[裾;褄;端折り;からげ]
Wzo:[草履;草鞋]
時代区分・年代 20世紀初め;1901(明治34)年
国名 日本
キーワード しじみ売り;湯文字(ゆもじ);藁ぞうり
男女別 女性
体の部分 全身