近代日本の身装文化(身装画像)
説明 琴を弾いているのはこの日の本文中に出てくる銀行家の令嬢の美人。帯はお太鼓だろうがお祝い事などには厚く硬い織物の丸帯を用いて非常に大きな結び様をした。その反対がぺったんこに背中に貼りついたようにする、牛屋の女中と称される結び方。髪はこの角度だとはっきりしないが高髷ではなく唐人髷か蝶々だろう。琴は遊芸の中ではどちらかといえば山の手の好みで、志賀直哉の『速夫の妹』の中にも、元府知事の一家の兄妹四人がみんな琴を習っているというはなしが出てくる。琴は大体生田か山田のどちらかの流儀で、東京は生田流が多かった。速夫の兄が招かれた先で一曲所望され、ぼくは生田流だからお宅の山田流の爪では弾けませんと辞退する場面がある。挿絵の琴の横に置いてある小箱が爪入れ。爪は象牙製だが今はプラスティック製もあるらしい。(大丸 弘)
ID No. A01-045
出典資料 東京朝日新聞
発行年月日 1901(明治34)年3月27日号 4面
小説のタイトル 遺物の軸(かたみのじく)(7)
作者 半井桃水(1860-1925)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D7sh:[小説のヒロイン;挿絵美人(この年の評判小説中の美人)]
D7re:[令嬢モデル]
D2ni:[日本髪一般]
Vka:[掛襟]
D3ob:[帯の締め方;帯の位置]
Jho:[楽器の演奏;ホームコンサート]
時代区分・年代 20世紀初め;1901(明治34)年
国名 日本
キーワード 竪縞のきもの;お太鼓結び;黒襟;琴;琴爪の小箱
男女別 女性
体の部分 全身;坐臥