近代日本の身装文化(身装画像)
説明 大阪の下町で、女中一人をおいてそこそこに暮らしている人妻。子どもはいない。年は二十二,三というからこの時代でもまだ若妻と言ってよく、丸髷の髷は最大のものに近い。髷を大きくするには中に紙製の髷形を入れるので、司とか大一番とかいう最大の髷形は横幅29センチくらいの大きさがあって、結婚して間のない人が使った。夫が夜泊まりしているので妻は機嫌が悪い。「桑の木の鏡台、布巾の光沢(ツヤ)輝ばかりの長火鉢、長羅宇のきせるを杖に片膝立て」とあると、女の素性はだいたい想像がつく。芸者上がりの女は、料亭などの座敷を見慣れているので、玄関の格子から家の中の柱まで、ピカピカに磨き上げないと承知しないというので、女中は辛いと言われた。第32回で、女が小紋柄の襟付きのきものの上に縞の羽織を引っ掛けているのは寒いため。女性の羽織はまず防寒用だったから、来客でもあれば手早く脱いで挨拶することになる。(大丸 弘)
ID No. A01-028
出典資料 東京朝日新聞
発行年月日 1901(明治34)年2月5日号 4面
画家・撮影者 右田年英(梧斎年英)(1863-1925)
小説のタイトル 神楽獅子(32)
作者 渡辺霞亭(黒法師)(緑園)(朝霞隠士)(無名氏)(匿名氏)(1864-1926)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D7sh:[小説のヒロイン;挿絵美人(この年の評判小説中の美人)]
D2ma:[丸髷]
Vhao:[羽織]
Vka:[掛襟]
D3ob:[帯の締め方;帯の位置]
Wki:[喫煙関連;タバコ;キセル]
時代区分・年代 20世紀初め;1901(明治34)年
国名 日本
特定地域 大阪
キーワード 小紋のきもの;黒襟;竪縞の羽織;長煙管(きせる)
男女別 女性
体の部分 上半身
関連情報 A01-028, A01-029