近代日本の身装文化(身装画像)
説明 下宿住まいをしている卒業間際の帝大の学生。学生相手の下宿のほとんどは四畳半かせいぜい六畳くらいだった。襖で開け閉めしていて、ふつう戸締まりはない。だからこの回のように、留守中に訪れた友人は部屋に入り込んで待っている。机と椅子が見えるが机は立ち机、椅子は籐製ということで、この部屋の住人がかなり裕福なことを示す。家具はもちろん持ち込みだったから、下宿や二階借りの学生の多くには、軽い紙製の一閑張りの座り机が喜ばれた。そのほかは小さな本箱と、着替えを入れる柳行李ひとつでこと足りた。食事は脚付きの飯台にのせて、三度三度女中が運ぶ。飯台の向こう側にお櫃が見えているが大きすぎるよう。女中はお櫃とこの飯台とを一度に抱えて運び上げるのがふつう。この日の主人公はかたわらの来客に冷ややかだが、食事時の来客にはべつに客膳を註文できる。主人公は客に構わず外出というので袴を穿く。絣のふだん着でも、袴を穿けばこの日の主人公のように、目上の人の家への訪問も許されるし、ちょっとした会合や公共の場所でもそれで通用することが多い。逆に、展覧会や図書館などが、男性の入場者に袴着用を求めた時代もあった。それで帽子を被ってステッキを持ち、ついでに八字髭でも生やしていれば、立派な明治紳士の外出姿ができあがる。(大丸 弘)
ID No. A01-011
出典資料 大阪毎日新聞
発行年月日 1901(明治34)年3月16日号 8面
画家・撮影者 阪田耕雪(坂田耕雪)(1871-1935)
タイトル
小説のタイトル 新学士(75)
作者 小杉天外(1865-1952)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D4ga:[学生・生徒(男子中学生以上)]
Vhao:[羽織]
Wki:[喫煙関連;タバコ;キセル]
時代区分・年代 20世紀初め;1901(明治34)年
特定通称名
国名 日本
特定地域
キーワード 下宿;机;籐椅子;おひつ;新聞
男女別 男性
体の部分 全身;坐臥
関連情報
著作権情報
備考