近代日本の身装文化(身装画像)
説明 卒業試験の成績発表を不安な気持ちで待っている学生たちの生態を描いた青春小説。座敷では詩吟と剣舞に興ずる学生たち。手前の大首は洗濯屋のご用聞きの娘でまだ十四,五歳だから、学生との色恋の絡みはないが、坂田耕雪の描く顔は江戸時代の美人画となんの違いもないつり目におちょぼ口で、本文中で述べられているお茶目で愛嬌ものらしい小娘とは、かなりの違和感がある。この時代の若者は、なにかというと漢詩の吟詠、つまり詩吟を朗じた。漢文は中学で必須科目だったので、大学生の中には趣味で韻を踏んだ漢詩を作る者もあった。明治30年代前半のこの頃は、日清戦争(1894年,1895年)勝利の気持の高ぶりがまだ持続していたか、あるいは明治という時代のもっと本質的なものか、漢詩を吟じて気持ちを高揚させたり、酒宴というとそれにあわせて剣舞を舞ったりするのはごくふつうの習慣だった。花柳流や長唄のお師匠さんほどではないにしても、何々流の吟詠とか、剣舞を教える看板もけっこうあったものだ。(大丸 弘)
ID No. A01-001
出典資料 大阪毎日新聞
発行年月日 1901(明治34)年1月1日号 15面
画家・撮影者 阪田耕雪(坂田耕雪)(1871-1935)
小説のタイトル 新学士(1)
作者 小杉天外(1865-1952)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D4ga:[学生・生徒(男子中学生以上)]
D7sh:[小説のヒロイン;挿絵美人(この年の評判小説中の美人)]
D2ni:[日本髪一般]
時代区分・年代 20世紀初め;1901(明治34)年
国名 日本
キーワード 腕まくり;着流し;つり目;おちょぼ口
男女別 男性;女性
体の部分 全身;上半身;坐臥;群像