| 文献番号 | 01_LI010197 |
|---|---|
| 著者名 | 大野彰/オオノ アキラ |
| 書名・論文名 | 1900年前後に欧米で日本産生糸は絹織物の経糸にならなかったのか |
| 掲載誌名 | 社会経済史学 81(2) |
| 発行年月日 | 2015 (8) |
| 掲載ページ | pp.169-189 |
| OWC | AB |
| 地域・民族名 | 日本 |
| 時代区分 | 19世紀終わり ; 20世紀前半 |
| 時代通称名 | 明治 ; 大正 |
| キーワード | 日本産生糸 ; 糸質 ; 経糸 ; 抱合度 ; 蚕糸業 |
| 抄録 | 日本産生糸の多くは1900年代まで糸質が弱かったが、オルガンジンに加工すれば糸質を強くすることができるので欧米で先練織物の経糸として使用された。また欧米で無撚のまま糊付を施し引揃え経にして羽二重の経糸としても使用された。しかし、無撚のまま一本経の形で後染サテンのような後練織物の経糸として使用するには抱合度が高いことが求められたので、経糸として使われたのは一部の優等糸に限られていた。多くの日本産生糸の抱合度が低かった理由は、繭生産がセリシン含有量の少ない日本在来白繭種に特化して行われたことや生糸を純白に仕上げるために繰り湯を頻繁に交換する繰糸法をとっていたこと等にあった。しかし、1900年代に入るとヨーロッパから黄繭種が導入されたことやセリシンの流亡を防ぐために濁った繰り湯で生糸を挽くようになったことなどから日本産生糸の抱合度は全般に向上した。1910年代に入ると日本の蚕糸業はクレープ・デ・シンやクレープ・ジョーゼットなど新たに流行するようになった後練織物の経糸の分野に進出した。 |
| 身装概念 | AQ011.4:[生糸] EQ13:[糸] EQ40:[紡績業;製糸業;紡織業] |
| 服装専門分類 | AQ0:[総記;布地] |
| リンク | https://doi.org/10.20624/sehs.81.2_169 |