文献番号 | 01_GE004383 |
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著者名 | 太田伸広/オオタ ノブヒロ |
書名・論文名 | グリム童話と日本の昔話の比較:グリム童話に登場するTeufelの像と日本の昔話に登場する鬼の像 |
掲載誌名 | (三重大)人文論叢 27 |
出版者 | |
発行年月日 | 2010 (3) |
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掲載ページ | pp.59-95 |
シリーズ名 | |
OWC | EL;AB |
地域・民族名 | ドイツ;日本 |
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時代通称名 | |
キーワード | Teufel;悪魔;グリム童話;ドイツ民話;日本昔ばなし |
抄録 | 鬼には角や牙、爪があったりするが、 Teufel にはない。馬の足が Teufel の印である。鬼の色は赤が基本で、青、黒、白だが、 Teufel は黒色しかいない。鬼は女の鬼がいるが、 Teufel に女はいない。鬼は大きく力強い大人(鬼女は年寄りも)であるが、 Teufel は大男はおらず、年寄りで小人のイメージが強い。鬼は腕力が強く、頭が弱いが、 Teufel には超人的な知識を持つものも数々いる。鬼は打出の小槌や万里車、飛び蓑、隠れ蓑、生き鞭、死に鞭、宝物など夢ある物を持ち、それらが人間の手に渡り、人々に幸福をもたらすが、 Teufel の持ち物はお金しかない。鬼は人間の生活圏に現れることが多いが、 Teufel が人家に現れることはない。鬼の住処は山、鬼が島、鬼の家、穴、天井、地獄などであるが、 Teufel はほぼすべて地獄に住む。 Teufel は金をちらつかせ、貧しい者に接近し、契約を結び、魂を奪おうとする。こんな鬼は一匹もいない。 Teufel は悪人の魂を奪い、地獄に落とすことで、善人を救い、悪人を罰す神の役割をも果たしている。こんな鬼もいない。鬼は女を浚い、妻にし、子をもうけたりするが、そんな Teufel はいない。鬼は人を食うし、食う場面もあるが、 Teufel は人を食うと想像させるものが一匹いるだけで、原則人を食わない。 Teufel は神の対概念で、神に反対し神と闘うが、鬼が神や仏の対概念であることはない。総じて、鬼は人間的で地上的で非宗教的であるが、 Teufel は超人間的、地下的、来世的、キリスト教的な存在である。 |
身装概念 | AU192.3:[鬼] AU194:[宇宙人;空想上の人物;モンスター;妖怪] BP341:[文献資料] CP42:[文化比較;比較文化論] |
服装専門分類 | AU1:[総記;着用者] |
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国会図書館請求番号 | |
日本十進分類 | |
版次 | |
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リンク | 国立情報学研究所 CiNii |