身装文献
文献番号 01_GE002640
著者名 岡島奈音/オカジマ ナオ
書名・論文名 三井家伝来きもの型原寸下絵「八橋文様下絵」に関する考察
掲載誌名 ファッションビジネス学会論文誌 17
出版者
発行年月日 2012 (3)
ページ
掲載ページ pp.43-53
シリーズ名
OWC AB
地域・民族名 日本
特定地域名
時代区分 19世紀後半;20世紀前半
時代通称名 江戸末期;明治
キーワード 八橋文様下絵;小袖意匠;小袖下絵;胴着裂;杜若文様;円山・四条派
抄録 町人が経済力を獲得した江戸時代以降、日本女性の最も一般的な衣服であった小袖には、様々な趣向を凝らした意匠が登場した。本研究では、円山派絵師の筆によるという伝来を持つ三井家伝来きもの型原寸下絵29件の内の1件「八緩文様下絵」から推定される小袖の姿をCGで再現するとともに、同下絵に関する従来の言説を再検討するため、絵画作品である八橋図、工芸作品である八橋文様、各々の展開との比較を行った。考察の結果、以下のような見解を得た。1)「八橋文様下絵」から推定される小袖は、鶴の丸文様の紅色論子。様板は鹿の子絞り、杜若の花は自または水色、茎は明るい緑、葉は一段濃い緑の色糸、橋桁の輪郭は金糸で刺繍され、全体には金砂子が施されていたと考えられる。2)従来「八橋文様下絵」の制作にあたったと考えられてきた円山・四条派には、八橋図の作例を見つけることが出来なかった。小袖意匠としての八橋文様は類例も多くみられ、オーソドックスな小袖意匠として広く用いられたと考えられる。更に、橋を分断する八橋図の作例は決して多くないが、八橋文様には分断された橋の意匠の類例が散見している。以上の見解から、「八橋文様下絵」を、円山派絵師が小袖意匠に絵画性を持ち込んだ作例というよりも、先行する小袖意匠を参考に制作されたものと結論付けた。
身装概念 EV12:[和服柄;和服文様]
DP00:[デザイン;デザイン理論;意匠;意匠学]
AV082.0:[小袖(女性・歴史)]
EQ12:[文様;模様;柄]
服装専門分類 EV1:[表面特性;和服]
DV0:[デザイニングシステム・技法;和服]
資料タイプ
資料所在
国会図書館請求番号
日本十進分類
版次
備考
言語
リンク 国立情報学研究所 CiNii