文献番号 | 01_AR010955 |
---|---|
著者名 | 阿部邦子 ; 後藤郁子/アベ クニコ ; ゴトウ イクコ |
書名・論文名 | 帽子の構成に関する研究(1) : サイズ元線の形とブリムの傾斜角度について |
掲載誌名 | 島根県立島根女子短大紀要 19 |
出版者 | |
発行年月日 | 1981 (3) |
ページ | |
掲載ページ | pp.15-21 |
シリーズ名 | |
OWC | AB |
地域・民族名 | 日本 |
特定地域名 | |
時代区分 | 20世紀後半 |
時代通称名 | 昭和 |
キーワード | ブリム |
抄録 | 帽子のサイズ元線は帽子の種類により,また好みにより種々のカーブをつける場合が多い。同じ形のブリムをつけても,サイズ元のカーブによってその形が非常に変化してくるので,この傾斜の変化をつかみ,より好みにあったブリムを構成するためこの研究をおこなった。はじめに,クラウンのサイズ元の変化によって同一のブリムの傾斜角度がどう変わるか,またブリム全体の傾斜のバランスはどうかということについて実験した。クラウンはごく一般的な大丸角クラウンの木型に0.5cm間隔の7種類のカーブを描いたものを用いた。ブリムは平らブリム,下がりブリム,急下がりブリム,特別急下がりブリムの木型にあわせて型紙をとり,画用紙でサイズ元1.5cm,バック2cmの止め代をつけたものを24枚用意した。このブリムを木型のサイズ元線のカーブにそれぞれ止めつけて傾斜角度を測った。各角度は第1表より第4表に示した通りであるが,全体的にみると,クラウンのサイズ元線が水平のもの,フロントからサイドにかけては水平でバックの0.5cm上がったものが,最も安定してバランスがとれており,次はフロントが0.5cm,バックが1cm上がったものがそれについで比較的安定している。サイズ元のカーブがそれ以上強くなると,これら4種類のブリムの形ではフロント,バックが上がりすぎ,サイドが下がりすぎてバランスがとれなくなることがわかる。フロント,バックとサイドの差がキャプリンのような平らブリム,下がりブリムでは5°位まで,クロッシェによく用いられる急下がりブリム,特別急下がりブリムでは約10°位までで,これ以上差が出てくるとバランスがとれにくくなる。ただしボンネクロッシェのような形ではクラウンのサイズ元のカーブが強く,サイドの下がりも強いので,ブリムの角度もそれにつれて急傾斜でも良いことがわかる。これら4種のブリムの形を,実験に使用した大丸角クラウンの底面をサイズ元原型として展開した製図法は,第2図から第6図の通りである。次に6種類のクラウンのサイズ元線のいずれの場合でも,帽子としてバランスの良いブリムの傾斜をフロント40°,サイド50°,バック35°に設定し,前記のような平らブリムにサイズ元2cm,エッジング5.2cm間隔に放射状の切り込みを入れ,これを6種のサイズ元カーブに従ってクラウンの木型に止めつけた。フロント40°,サイド50°,バック35°の傾斜になるまでエッジング側を重ね形作ってゆき,これを型紙に直した。6種類のクラウンと,ブリムのサイズ元線の変化の状態は第8図の通りである。クラウンのサイズ元線A~S~Gの場合が最もカーブがゆるやかで,E~S~Lの場合が最も強いカーブとなる。フロント寄り1/3とサイドの間で最もくりが深くなっており,その差は1.1cmである。バック寄り約1/3の位置で2つの線は交差し,バックで約2cmの開きが出てくる。A~S~H, B~S~I, C~S~J, D~S~Kのカーブのものはその中間に位置し,クラウンのサイズ元線のカーブが強いもの程,ブリムのカーブも強くなり,1段階ごとにP'S'間で約0.2cmくれ,バックでは約0.3cmずつそのカーブが強くなってゆくことがわかった。クラウンの底面の形が変わってくることにより,またブリムの表地,しん地の素材によっても,ブリムの形が複雑に変わってくると思われるので,それは今後の課題としたい。 |
身装概念 | AW30:[帽子;ハット;キャップ] DP03:[サイズ;寸法;衣服寸法;計測値] |
服装専門分類 | DW0:[デザイニングシステム・技法;装身具一般,宝飾品,身体に補助的につけるもの,かぶりもの,もちもの,履物] |
資料タイプ | |
資料所在 | |
国会図書館請求番号 | |
日本十進分類 | |
版次 | |
備考 | |
言語 | |
リンク | 国立情報学研究所 CiNii |