身装文献
文献番号 01_AR004898
著者名 野津哲子/ノツ テツコ
書名・論文名 被服構成に関する研究(5) : 衿肩あきの形態について(2)
掲載誌名 島根県立島根女子短大紀要 15
出版者
発行年月日 1977 (3)
ページ
掲載ページ pp.7-13
シリーズ名
OWC AB
地域・民族名 日本
特定地域名
時代区分 20世紀後半
時代通称名 昭和
キーワード
抄録 7サイズの寸法と4形態の実験衣を設定して製作実験・着用実験を行った結果を要約すると次のようなことがいえる。(1)背中心における頸と衿の離れ寸法についていえることは衿つけぬいこみが浅い場合衿肩あきの形態(1/4,1/3,1/2,2/3)が背中心に近い場合頸についた衿となる。逆に衿肩あき止りからの距離が近くなると頸からやや離れた状態となる。衿つけぬいこみが深くなると衿肩あきの形態にはほとんど関係なく頸から離れた状態となる。たとえば衿つけぬいこみが最大の40mmの場合頸から41mmから44mm離れ最大の値を示している。これは背中央における衿つけ点の位置が低下するためと考えられる。縫製についてみると衿つけぬいこみが浅いと衿肩あき止りの縫いしろが直角に近くなる。また背幅にそって平らになり衿つけが非常に縫製しにくい。衿つけぬいこみが20mm以上になると衿肩あき止りの縫いしろが鈍角に近くなり頸にそって曲線となるため縫製しやすい。衿肩あきの形態については2/3・背ぬいにおける衿つけぬいこみは20mm以上が後衿つけ線に美しさがみられた。着用実験による衿元の美しさからすれば20mm以上の衿つけぬいこみの方が頸にそって良いと思われる。(2)背中央における衿の傾斜角度についてみると衿つけぬいこみが深くなるに従って背中央における衿の傾斜は大きい。すなわち衿つけ点が低下することによって、背のまるみに対する接線が垂直方向に移動するためと考えられる。(3)肩山における衿の上端から頸までの離れ寸法についてみると背中央における衿つけぬいこみが浅いと衿から頸までの距離は大きい。すなわち背中央における衿の角度が大きくなるため、衿の上端は後に引張られ、肩山のあたりで傾斜がゆるやかになり、頸に接近してきたものと思われる。背中央における衿つけぬいこみが深い場合は衿から頸までの距離は小さい。従って肩山の位置におけるボディの厚みと肩山の傾斜に起因するところが大きいものと思われる。(4)ボディの第7頸椎と後衿つけ点との離れ寸法についていえることは衿つけぬいこみが浅いと背中心における衿から頸までの距離は小さい。衿つけぬいこみが深くなると衿から頸までの距離は大きい。すなわち背中心の衿つけ位置が低下するためと思われる。縫製実験・着用実験の結果から衿つけぬいこみについては20mm、衿肩まわりのしるしつけ方については2/3を用いておけば、ほとんど支障がないものと思われる。
身装概念 EV2X:[部分構成技術(和服)]
EV220:[衿肩あき(和服)]
DP01:[ファッションデザイン;服装デザイン;服飾デザイン;衣服設計;衣服造形]
服装専門分類 DV0:[デザイニングシステム・技法;和服]
EV2:[立体構成技術;和服]
資料タイプ
資料所在
国会図書館請求番号
日本十進分類
版次
備考
言語
リンク 国立情報学研究所 CiNii