日本昔話資料:稲田浩二コレクション
データ番号 Q05495-A04
題名 猿と蟹と柿
題名(ヨミ) サルトカニトカキ
時間 5分30秒
話者 :1896年生
収録年月日 1975-08-03
収録地 長崎県上県郡上県町
収録者 稲田浩二
OWC AB10
日本昔話タイプ 【IT522B;柿争い-尻はさみ型】
話形分類 TA. 猿蟹柿合戦;ME. 猿と蟹と柿
概要 「昔ある所に・・・・・まっこうなったとですよ。」
昔、ある所に カニとさるがいた。カニは握り飯、さるは柿の種を持っていた。交換したところ、さるは握り飯をすぐに食べてしまい、[カニ]は柿の種を植えて、大切に育てた。柿はだんだん大きくなって、実がなった。カニは木に登れないので、登っては落ち、登っては落ち、くり返している所にさるが来て、自分が登っておまえに実を落としてやろう、といった。さるは登って赤いいい実を自分で皆食べようとする。カニが一つ落としてくれ、といってもなかなか落としてくれない。カニは一計を案じ、さるに枝をひっかけて、振ってみるとおもしろいぞ、と言った。さるがその通りにすると、柿は落ちた。カニはそれをひっぱって穴の中にとり入れた。さるは降りてきて穴の前で一つくれ、という。カニがくれないので、さるは穴の中に尻を入れようとした。すると、カニははさみでさるの尻をはさんだ。血がいっぱい出て、それからさるの尻は赤くなった。