| 概要 |
おじいさんとおばあさんがいた。おじいさんは優しい人で雀を飼っていた。おばあさんは少々いじの悪い人だった。雀の名はおちゅんといった。おじいさんは山へ柴刈りに行った。おばあさんは川へ洗濯にいったが、その時に糊をたべない様にいいつけておいた。ところがおちゅん雀は朝から何も食べておらず、腹がへっていたので糊をなめてしまった。ちょうどそこにおばあさんが戻り怒った。そしてはさみで雀の舌を切り投げ捨ててしまった。おじいさんが戻ってきて訳をきいた。おじいさんはわけをきいて、かわいそうな事をした、といってさがしに出た。一羽の雀におしえてもらい、おちゅん雀が機をおっている所につく。おちゅん雀は「おちゅんおりますキートントン」「お入りなさいよキートントン」といって、入れてくれた。そしてごちそうを出して、雀おどりをしてみせてくれた。帰る時に、おじいさんはもう一度家に戻ってくれ、というがおばあさんがこわいのでと断る。そのかわりにおみやげにつづらを出してくる。おじいさんは大小あるうちの小さいつづらをもらって帰る。家に帰ってあけると、一分や小判や宝物が入っていた。おばあさんは欲をだして、次の日自らたずねて行く。入れてもらい、ごちそうをだされるが、おみやげだけがほしいといって、おおきなつづらを持って帰った。途中であけてみると蜂やむかでや青大将がでてきた。おのれ、とおばあさんが怒ると、雀が上を飛んで舌を切った罰だ、と言った。 |