日本昔話資料:稲田浩二コレクション
データ番号 Q05447-A03
題名 髪剃り狐
題名(ヨミ) カミソリキツネ
時間 3分52秒
話者 :1900年生
収録年月日 1971-11-03
収録地 福井県小浜市
収録者 稲田浩二
OWC AB28
日本昔話タイプ 複合【IT997;髪剃り狐 】. 【IT1005;風呂は野壺 】
話形分類 TA. 髪剃狐;ME. 狐退治の失敗
概要 「むかし、むかし、あるところに、若い衆が・・・・・とっくり自分が正体見とどけるちゅうて行って、自分がだまされてしもうたんじゃて」
狐がだますからと、夜、出歩く者がいなくなったので、若い衆が集まって相談する。その中の一人が、狐が化かすのを見とどけてやろうと、まわりの反対をふりきって、狐の化かす所へ行く。見ていると、狐が出てきて、もんどりうって、美しい嫁に化けて、牛の糞をころがして赤ん坊に化かして、それを抱いて行く。若い衆がついて行くと、嫁はある家へ入って行き、その家の者が赤ん坊を交替で抱き、ほおずりしたり、なめたりしている。若い衆が、外で、それは牛の糞だと騒ぐのに、家の者には聞こえない。若い衆が家へ入っていって、こいつは狐でこの赤ん坊は牛の糞だと言うと、家の者は、これは初孫だと言う。若い衆は、赤ん坊をとりあげて、いろりの火にくべる。家の人が怒り、若い衆に坊主になれと言って頭の毛を剃る。それから風呂へ入れられる。しばらくして、呼ぶ声がするので、はっと気がつくと、野つぼの中にはまっていて、朝になったので、仲間が呼びにきたところだった。だますのを見とどけに行って、だまされた。