日本昔話資料:稲田浩二コレクション
データ番号 Q05446-A04
題名 大歳の火
題名(ヨミ) オオドシノヒ
時間 6分37秒
話者
収録年月日 1971-11-02
収録地 石川県珠洲市
収録者 稲田浩二
OWC AB27
日本昔話タイプ 【IT18;大みそかの火】
話形分類 TA. 大歳の火;ME. 大歳の火
概要 「あるところにゃ、たいへん たいへんいじわるなおばあさんと、・・・・・仲ようして暮いていったと。」
意地悪な婆と、気立てのよい姉さがいる。大歳の夜に、婆が嫁に正月の一日の雑煮のために、火種を絶やしてはならないと言って寝る。婆の世話などをしている間に、火種が細くなったので、嫁は火種をもらいに出かける。隣り村へ行くには夜も更けていると思っていると、森の中にあかりが見えるので、訪ねて火種をもらう。そのかわりに、稲荷の死骸を人目につかぬところに埋めることをひきうける。死骸をあずかって家に戻ると、もう夜が明けようとしていたので、物置きのすみに、置く。火をおこして、雑煮を炊こうとしているところへ、婆がおきてきて、「おめでとう」とあいさつをかわす。婆が物置きへ行き大声で呼ぶので、行ってみると、あずかった棺桶の中には、黄金小判がざくざく入っていた。婆が問うので、嫁は事情を話し、それを聞いた婆は、神様が親孝行の嫁にほうびを下さったのだと、自らも改心し、二人は仲直りする。この嫁の親孝行の話が殿様の耳に入り、ほめられほうびをもらって、二人は仲よく暮した。