日本昔話資料:稲田浩二コレクション
データ番号 Q05441-A04
題名 大根売り八兵衛
題名(ヨミ) ダイコンウリハチベエ
時間 7分
収録年月日 1971-11-02
収録地 石川県鳳至郡柳田村
収録者 稲田浩二
OWC AB27
日本昔話タイプ *伝説
概要 「あるところに八兵衛ちゅう男おったてね・・・・・なんばみそあいてふたがかるかった」
八兵衛という貧乏な男が、子供4人と女房とをかかえて、毎日大根を売って暮らしている。大根が売れないことには、釜の底に蜘蛛の巣がかかるような貧乏な暮らしであった。まったく大根が売れず、昼飯も買えないので、山を越えて隣り村まで出かけると日暮れ時になる。立派なだんな様の家の前で、売り声をかけると、だんなさまが出てきて値を問う。八兵衛が2把3文だと答えると、だんなは、3把3文にまけろと言う。できないと言うと、だんなは買わずに奥へ入る。そこに金だらいがあったので、八兵衛がそれを盗んで大根の下に隠して出て行こうとすると、だんなはもう一度出てきて、大根を全部買ってやると言う。八兵衛が盗みをした自分を情無く思って、手をついてあやまると、だんなは、八兵衛を許し、金だらいをやって、大根を全部買ってくれる。金だらいは、八兵衛の悪行煩悩を洗い清めるためにやると言う。阿彌陀様のだいじゅう八幡[第十八願?]のお例えは、それと同じであった。