データ番号 | Q05428-A07 |
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題名 | 大歳の客 |
題名(ヨミ) | オオドシノキャク |
時間 | 6分38秒 |
話者 | :1906年生 |
収録年月日 | 1971-07 |
収録地 | 鹿児島県鹿児島市 |
収録者 | 稲田浩二 |
OWC | AB56 |
日本昔話タイプ | 【IT14B;大みそかの客-猿長者型】 |
話形分類 | TA. 大歳の客 |
概要 | 「正月の歳の晩の入るやんへばしわってしもってしわっての29日の日が歳に入るやん・・・・・サルのお尻やなんてやちぃーがあーまり猿のイシィ(尻)まるちいう」 年の暮れの29日に乞食が金持ちの家に行くと、その主人は縁起でもない、冷飯でもやって早く追い払うようにいう。次に乞食は貧乏な爺と婆の所へゆく。何も食べさせるものもないがそれでよければと言って泊めると、三粒の米でかま一杯のごはんを炊き、汁鍋に何かを入れると豚骨(わんふやん)がいっぱいになった。ゆっくり正月をすると、あなた達はこの世の中で何が一番欲しいかときくとほしいものばかりですが17、8の若さが欲しいという。分限者の家より大鍋を借りてきて湯をわかして浴びると若くなる。鍋を返しにゆくと分限者が不思議がって訳を尋ねる。馬で跡を追って乞食を連れ戻して接待し、同じように若さを望む。言われたように湯をわかして浴びると、下男、下女は小鳥はとになり、主人は猿になった。乞食は前の貧乏な爺と婆のところへ行ってあの金持ちの家で暮せという。そうして生活していると猿になったもとの主人が家を戻せ返せと庭の石に座る。それが辛いので元の家に戻ると乞食がきて、訳をきく。その猿が座るという石を赤くなるまで焼いておけと言う。前のように猿がきて座るとギャッと言って山へ逃げてゆく。それで猿は来なくなり、尻の赤いのはその時から。 |