日本昔話資料:稲田浩二コレクション
データ番号 Q05425-A02
題名 継子話 - おうぶすぶす -
題名(ヨミ) ママコバナシ - オウブスブス -
時間 5分54秒
話者 :1906年生
収録年月日
収録地 鹿児島県鹿児島市
収録者 稲田浩二
OWC AB56
日本昔話タイプ ITタイプなし
話形分類 TA. 栗拾い;ME. 継子の椎拾い, 底無し袋
概要 「昔けさあたんちゃんな・・・・・ままこやあ 宝物もらってきた」
昔、継子と実子がいた。継母は二人に弁当をわたして、川をへだてて食べるようにいった。二人はその通りにした。妹が姉の弁当に何が入っているかとたずねると、さつまいもとつけ物だ、と答えた。妹が餅を投げてやると川におちた。姉がそれを追いかけているうちに夕ぐれになった。家があったので泊めてくれ、というとおばあさんに「鬼がくるから鶏小屋でねるように、鬼が来て踊るときには両手で体をバタバタ打って、クケククーとうたえ、笑ってはいけない。」と教えられた。鶏小屋でねていると、鬼がきて「おおぶすぶーすひっかけた。おおまごまーごよんどこせ」とうたい、踊りはじめた。いわれた通りにクケククーというと、夜が明けた、と思って鬼は宝物をおいたまま逃げた。翌朝、おばあさんはその宝物を皆もたせて帰した。継親は欲をだして、今度は反対に実子にさつまいもとつけ物をもたせ、継子には豚ともちと魚をもたせて、川の両岸で食べるようにいいつけた。継子が実子に何が入っているかとたずねると、たれかすのつけ物とさつまいもだ、と答えたので、もちを投げてやった。もちは川におち、実子が拾いにいくうちに日がくれた。同じ家でおばあさんに同様に言われ、同じ様に鬼が来て「おーぶすぶーず」とうたい始めた。あまりおもしろいので実子は「ココー」といいながら「イヒヒー」と笑ってしまった。鬼は「ブエン(生物)が来た」といって実子を食ってしまった。