日本昔話資料:稲田浩二コレクション
データ番号 Q05414-A01
題名 猿婿入り
題名(ヨミ) サルムコイリ
時間 18分15秒
話者 :1900年生
収録年月日 1971-08-27
収録地 山形県新庄市
収録者 稲田浩二
OWC AB16
日本昔話タイプ 変形【IT210C;猿婿入り-火焚き娘型】
話形分類 TA. 猿聟入;ME. 猿聟入
概要 「昔あったけどな・・・・・とんびからんこ ねっけどわ」
昔、村に娘が三人いた。上の娘はお一(いつ)、中はお二(に)、下はお三(さん)といった。父は山に水が不足しているので困っていたところ、猿がでてきて水をふらせた。お礼に娘をやる約束をしてしまったので困って、飯もたべずにねていると、娘たちが順にたずねにくる。猿の嫁になるかというと上と中の娘は断ったが、下の娘は承知した。猿がむかえにきていっしょに行くが、おみやげだといって餅をつき、臼のまま猿に背負わせた。川にでたときにつり橋をゆらしたので猿は川におち、流れていった。娘は一人で歩いて行き、地蔵に事情をはなし、どうしたらいいのかをとうた。地蔵は娘におまえのやったことはまちがいない、と言い姥皮を与えた。それを持って大きな家に奉公に行った。そこの長男が姥と思った者が夜になれば美しい娘になっているのをみつけ、毎晩みているうちに恋わずらいになってしまった。姥を嫁にほしいといったので不審に思ったが、結婚式の日に姥皮をぬがせたところよい娘だったのでびっくりし、よろこんで嫁にもらった。家はますます栄えた。親孝行すれば、一生幸せにくらせる。