日本昔話資料:稲田浩二コレクション
データ番号 Q05387-A04
題名 一つ屋の怪 - 菖蒲の根の赤いわけ -
題名(ヨミ) ヒトツヤノカイ - ショウブノネノアカイワケ -
時間 3分34秒
収録年月日 1971-09-25
収録地 福島県相馬市
収録者 稲田浩二
OWC AB17
日本昔話タイプ 【IT317;一つ屋の怪】
話形分類 TA. 婆いるか;ME. 一ツ屋の恠
概要 「ざっと昔・・・・・助かった。これでおとぎ話一つおわりだな。」
昔、峠におじいさんとおばあさんが二人でくらしていた。仲のよい夫婦で、先に死んだ方を紅殻をつけてしまっておく様に約束していた。おじいさんのほうが先に死んだので、紅殻(アルコール)につけて仏壇の押入にしまっておいた。おじいさんは「ばばそれえ(いるか)」ときくので、おばあさんは「湯でも茶でものみますか」と答えていたが、何度もきくのでめんどうになってきて逃げようと考えた。ある日、いがけ屋(金物屋)がきたのでひきとめておき奥で鍋三つ四つつぶしておじいさんがよんだら答えるように、とたのみ、いがけ屋がなべをいがけている間に出かけた。おじいさんが何度もよぶので、はじめは答えていたが、あまり何度もよぶので、いがけ屋は押入れをあけてみると、そこには赤鬼がいた。びっくりして逃げ宵節句?(よいでっこの晩で)?よもぎと菖蒲の中ににげこんだ。いがけ屋は助かった。だから菖蒲の根っこは紅がらで今でも赤い。