日本昔話資料:稲田浩二コレクション
データ番号 Q05387-A02
題名 隣の寝太郎 - 婿入り型 - にせ託宣 -
題名(ヨミ) トナリノネタロウ - ムコイリガタ - ニセタクセン -
時間 7分28秒
話者
収録年月日 1971-09-25
収録地 福島県相馬市
収録者 稲田浩二
OWC AB17
日本昔話タイプ 【IT236A;隣の寝太郎-鳩提燈型】
話形分類 TA. 鳩提灯;ME. 隣の寝太郎
概要 「昔ある所の息子が・・・・・こういうことの話なんだ。」
昔、貧乏な家の息子がいた。ボロボロの家で母とくらしていた。家をおこそうともせず、ねてばかりいるので寝太郎という名になった。年のくれになって隣の金持ちの家でもちをつくことになったが、寝太郎は母に紅をかってくるようにたのみ、年とりの夜、隣にむけて水でてっぽうで上から紅をふりまいた。隣の人たちは血の吹いたような餅をたべてくれ、と寝太郎の家にもちこんだ。母はわざと失礼だ、とおこったが、寝太郎は好意を無にするものでない、ともらい、毎日烏にやった。烏は寝太郎の家によりつくようになった。寝太郎は母にさらしに盆頂灯をほしい、とたのみ、かってきてもらった。そして 14日の年取りの日 隣の家に行き、皆あつまっている所で烏に盆頂灯をつけてとばし、さらしをほっかむりして「この家の娘を隣の寝太郎にやらなければ滅びる」と大声でいった。隣の人はびっくりして、氏神の託宣だと思いこんだ。そこで寝太郎の家に行き、娘をもらってくれとたのんだ。母は、血の吹いた餅につづいて娘をもらえとは失礼だ、といったが、寝太郎はくれるものはもらおう、と承知した。そこでまんまと婿になった。恩と家宝は(案を)ねって(ねて、ではない)まて、という。