| データ番号 | Q05359-A01 |
|---|---|
| 題名 | ユーカラ - 神の女とアイヌの女の問答 - |
| 題名(ヨミ) | ユーカラ - カミノオンナトアイヌノオンナノモンドウ - |
| 時間 | 5分40秒 |
| 話者 | :1902年生 |
| 収録年月日 | 1970-11-24 |
| 収録地 | 北海道白老郡白老町 |
| 収録者 | 稲田浩二 笠井典子 |
| OWC | AB11 |
| 日本昔話タイプ | *アイヌ資料 |
| 話形分類 | |
| 概要 | 神の女とアイヌの女の問答。神の女がいうには、「おまえが本当の物知りならば、この川の昔の名と今の名をときあかせ」という。アイヌの女は「そんなことならだれでもしっている。昔は自然がすごかったから、うずまきたつ川、うずまき流れる川、となづけたが、今は通俗化し、平凡になったので、ただ単にうずまき流れる川とだけいっている」と答えた。神の女は「おまえがそんなにかしこいなら、この岬の昔の名と今の名をときあかしてみよ」といった。すると、「それ位わかります。昔は世の中が厳粛だったので、この岬は神の下がってくる岬である、といい、もう一つはただ、御幣をたてる岬であるといった。今は、ただ単に、御幣を立てる岬であるといっている。」神の女は「おまえがそんなにものしりならお互いの氏素性をあかしあおう」といった。アイヌの女は「そんなことはかんたんだ、昔、国造りの神が国をつくるとき、ろぶち(炉縁)をつくるとき、ハンノキのろぶちをつくったが、火にあてるとそり返る。それで神はおこって、それをとってなげた。尊い神が作ったものであるからそれがくちはてるのはもったいないと思い、人間になれといった。それがだれだか素性がわからないものか。ところが、神の女はそれをきいて青くなり、きえた。はるか沖をみると、ろぶち一本がしずかに流れていった。 |