| データ番号 | Q05357-A04 |
|---|---|
| 題名 | ユーカラ - ルロアイカムイとホルケオカムイの話 - ルロアイカムイ - |
| 題名(ヨミ) | ユーカラ - ルロアイカムイトホルケオカムイノハナシ - ルロアイカムイ - |
| 時間 | 4分48秒 |
| 話者 | :1898年生 |
| 収録年月日 | 1970-11-25 |
| 収録地 | 北海道芦別市 |
| 収録者 | 稲田浩二 笠井典子 |
| OWC | AB11 |
| 日本昔話タイプ | *アイヌ資料 |
| 概要 | サマムニクルカ、やっぱりその前にはひどい目に会って、今度疲れて、木の倒れ木の所に腰かけて考えてみたらホルケオカムイにいじめられたんだけどもひどいのに又その上におっかながらせるものおるんで、それをかからないて(聞きとれず)世の中に現れたら困るから、悪いからこれからその、カムイマウシリカアンマウヌエレいうて、やっぱり飛行機みたいなもんだね。空気に乗ってそこへ飛んでいったら、そして山越え野越えしていたら山と山の間から、毒の池、ルカニテモ、落ち込んだら溶けて死んでしまうような池のほとりについて、そして見たら、その池のほとりの木はみんな枯れたようになって、毒ガスがいっぱい垂れ下がってるんです。空飛ぶ鳥でもみんなちょっとさわるとみんなそこへ落ちて、池のぐるり、山なってるんです。だから山になってるからそこは化物、ルロアィカムイってそこにいるんだから、それいってね。ホルケオカムイにいじめられた時でもひどいのに、こんなアイヌ1人を何にもないのにかかってくる。かかってきてもしこの戦、勝ったらあんた達の刀で死ぬし、あんた達の運がなかったらわしの刀でどんなルロアィカムイえらいもんでもアイヌの刀で殺してやるからって大きな声で云ったら、その沼から出てきて、みて、人間の形してると思えば目はそれこそもう何ていうのかピカピカ光るし、歯は、口あけた歯は毒ガスでものすごい。あのルカニワフカ エコタワウセってあるんだ。それ、もう歯も毒ガスで角もみんな、やっぱり角カンナカムイってつのあった。角も毒ガスであれして、体は大きなウロコ、毒ガスだか何だか、ルカニ、ルカニって、ちょっとさわったらみんな溶けてしまうくらいな毒ガスでね。そしてかかってきたけど、刀で切ってもその刀ささらない。チラビソウネってこうやって、かすれてひとつも肉にささらないんですって。そしたら、そういう風にしている内に刀もとられてしまって、何も刀もない、今にも殺されるという時に天を仰いで、昔から先祖代々から拝んでた神様いたら助けてくれ、こういう風な化物にたかられて、刀もとられて今に殺されるんだから、もし刀のきれるもの恵んでくれなかったらどんな神様でも自分死んだらおそろしいからなっていって、とんでテレケカタホグニガタっていうの、はねたりして空とぶうちにそういう風に言ったら天から助けてもらって、刀おろされてさ、それ、そういう風に大きな声で言ったら天の方、あの何かひどく音してね、そこから何か降りるような、マカン ニカックルベ ラムナンッニコトリコセトゥナ、どんなものか降りる音が聞こえるんですと。そしたら刀、自分の腕んとこさ立派な刀おりてきてすぐここへ差して、片一方の刃は青い光、片一方は赤い光の刀、ルロアィカムイってやっぱり大蛇だか蛇っていうんでしょう、やっぱりウロコついたもんだったから、それその刀で殺したっていうユーカラ。 |