日本昔話資料:稲田浩二コレクション
データ番号 Q05332-A02
題名 三人兄弟
題名(ヨミ) サンニンキョウダイ
時間 3分14秒
話者 :1905年生
収録年月日
収録地 山口県大津郡油谷町
収録者 稲田浩二
OWC AB45
日本昔話タイプ 【IT159;弟出世】
話形分類 TA. 三人兄弟・盗人型;ME. 三人兄弟
概要 昔、親父と子供が三人いた。子供たちを五年間放りだし、修行をさせた。五年たって長男は大工、次男は左官、三男は盗人の修行をしてきた。父は三男に対して怒らない約束をしていたので怒らなかったかわりに、枕にした千両箱を盗んでみろ、といった。家では警護を固めたが三男は下男たちのまげをふすまや障子に結びつけ、火ふき竹をもっている母には笛にとりかえ、膏薬をもっていた嫁に対しては子供のおむつにぬかを入れた。父の耳に少し水をかけ、ねがえりをしたすきに千両箱をとり、外に出てとったぞ、と叫んだ。皆びっくりしてとびおきたが、ふすまに障子がひっくり返り、火をつけようと思っても笛がなるだけである。嫁の手は子供の大便(ぬか)でふさがっている。とうとう三男は千両箱をとりおおせた。盗人はいけないが、修行は大したものなので感心された。