日本昔話資料:稲田浩二コレクション
データ番号 Q05307-A01
題名 蛇娘
題名(ヨミ) ヘビムスメ
時間 8分29秒
話者 :1899年生
収録年月日 1967-08-10
収録地 大阪府大阪市北区
収録者 稲田浩二
笠井典子
OWC AB37
日本昔話タイプ 変形【IT205H;蛇婿入り-娘変身型】
話形分類
概要 昔、うでききの大工がいた。皆はあまり器用なので彼をねたんでいた。ある日、彼は庄屋の娘がかんざしをおとしたのを拾って届けた。腕と正直さをみこまれて庄屋の家に出入りするようになる。(庄屋の娘はきれいなのに嫁にも行かず、蛇かもしれないと噂されている。娘はよく一人ででかけ、下駄や着物をぬらして帰ることがある。)庄屋の娘は大工が好きになり、大工も娘が好きになる。二人は庭でよく話等をした。出入りをさしとめる話がでるが、娘がかばうので家来は難題をだす。それは一晩で塔をたてろという事だった。もしできれば娘との仲を許すが、できなければ許さないといわれた。大工は河原で考えていると、大蛇が波風と共に現れた。そしてこの棒杭をうて、杭をうったら塔が一晩の間に建つから、といってすぐ消えてしまった。蛇の残していった棒をうちこうむと立派な塔ができていた。すると、その晩娘はいなくなっていた。娘は蛇になっていたのだ。大工は気が狂って沼にはまって死んでしまった。