日本昔話資料:稲田浩二コレクション
データ番号 Q05297-A01
題名 五分次郎;一寸法師
題名(ヨミ) ゴブジロウ;イッスンボウシ
時間 9分28秒
話者 :1893年生
収録年月日 1967-07-30
収録地 岡山県真庭郡八束村
収録者 稲田浩二
立石憲利
OWC AB43
日本昔話タイプ 変形【IT138;指太郎】
話形分類 CA. 一寸法師
概要 子どもが授からない夫婦が、毎日観音様に子どもを授けてくれと拝んでいたら、中指の腹がふくれて子が生まれる。観音様の申し子だというので五分次郎と名付ける。成長して、魚売に出かける。いわし1つを買い、それを売りに山口の大きな家にゆく。そこで宿を貸してもらい、その家で美しい三人娘と出会う。真夜中娘の部屋に忍び込み、自分が弁当として持っていたいりこを娘たちの口につける。そして、朝方「弁当を娘さんに食べられた。娘さんのを嫁にくれたら堪忍する」と娘たちの母に訴える。一番目と二番目の娘は「こんな小さい人の嫁にはなれん」と言って拒むので、末娘は仕方なく五分次郎の嫁になる。作州の五分次郎の家に帰る道中、馬に会って食べられるが糞になって出てくる。家に戻り新婚旅行に金比羅参りにゆく途中海に落ち、ぶりに食われる。娘の宿にそのぶりが持ってこられる。腹を割って出てくる。帰り、鬼の宿に泊り打出小槌を得る。それで体も大きくなり、家も藏[蔵]も出す。周囲の人を呼んで、酒盛りを盛大にする。夜遅く皆が帰るときは真っ暗で、「家を焼くから、その明かりで帰ってくれ」と五分次郎は家を焼く。だがその時、打出の小槌を家の中に置き忘れてしまい、家と一緒に焼けてしまう。それで何もなくなってしまう。おごるもの久しからずという戒めのお話。