| ID | 2002-03 |
|---|---|
| 展示名 | 極北のイヌイットアート |
| 種別 | コレクション展示 |
| 会場 | 国立民族学博物館 エントランスホール |
| 会期 | 2002年07月04日~2002年7月23日 |
| 概要 | カナダの極北地域では、4000年ほど前から人類が生活を営んできました。かれらは自然から手に入れることができるカリブーの枝角、セイウチの牙、滑石などの石類、流木を素材として、生活に必要な狩猟道具や日用品を製作してきました。そしてその物質文化を利用して、極北の自然環境の中で独自の文化を築き上げてきました。 1960年代以降にイヌイットが制作した芸術作品には、かれらが過去4000年の間につちかってきた技術や世界観が反映されています。かれらは母子関係、動物から人間への変身、ハンター、シャーマン、動物、精霊などをテーマとする石製彫刻品を作り出してきました。また地域的な作風にもとづいて、(1)バフィン地域様式、(2)ヌナヴィク地域様式、(3)キーワティン地域様式、(4)東部キティクミウト(ネツリク)地域様式、(5)西部極北地域様式に大別できます。 今回の展示は、正面ホールの池を北極海にみたて、グリーンランドからカナダを経てアラスカに至るように作品を地域ごとに配置し、その作風の地域差やテーマの共通性を見ることができるようにしました。 この展示が、われわれとは異なる世界観の存在や人間と環境との関係を考えるきっかけになれば、幸いです。 |