展示情報データベース
ID 1987-02
展示名 凧の美―中国
種別 新着資料展示
会期 1987年11月26日~1988年05月23日
概要 凧は、中国の伝統的民間玩具の一つである。子どもは季節にかかわらず、いつでも勝手にあげているが、一般には、大人を含めてであるが、立春から清明節の頃までの約60日間が凧あげのシーズンになっている。
大型凧の場合は、あげるのがたいへんで、車に載せて運ばねばならない。マニアになると、凧にドラや太鼓を取りつけ、風力で風受けが動き、はじき軸を回転させて槌がドラや太鼓をたたくようにしたり、ヒョウタンや竹で作った笛をたくさん取りつけ、空中からのうなり音を楽しんだりもする。灯籠をつけ、夜にあげる者もいる。凧糸に穴あき紙を通すと、紙は上昇していくが、その原理を利用した「送飯」というチョウなどを形どった装置を取りつけ、下から放すと、チョウは羽をひろげて上昇し、上方にある横棒にぶつかると、羽は閉じられ、同時に装置上の小箱があき、入れておいた五色の紙などがまき散らされることができる。
凧の形は、タカやトンビ、ツバメ、カササギなどの鳥形のもの、トンボやチョウなどの昆虫、金魚やカニなど、種々の形のものがある。長いものでは、龍頭鬼面のムカデ凧がある。ツバメがいくつも連なった連凧もある。吉祥を願った図柄もよく用いられているが、「福」に通じる蝙蝠などがその例だ。小型の凧は、掌中に入るぐらいに小さい。手製の凧もあるが、今日では、民間工芸品としての凧もたくさん作られている。
備考 第18回新着資料展示