| ID | 1986-02 |
|---|---|
| 展示名 | ブータン王国―ヤクとイネの文化 |
| 種別 | 新着資料展示 |
| 会期 | 1986年11月27日~1987年05月25日 |
| 概要 | ブータンは、南部国境地帯の標高が百数十メートルであるのに対して、北部のヒマラヤは標高7,000メートルを越えている。その標高に従って人びとの多様な生業形態を見ることができる。南部国境地帯は、年平均気温24度、年間降雨量4,000ミリを越える熱帯降雨地帯である。ここからおよそ2,000メートルまでは、照葉樹林におおわれている。2,400メートルから3,000メートルにかけては、インナーヒマラヤとよばれる乾燥地帯がひろがっている。ブータンにおいては、2,700メートルまで稲作がおこなわれているが、これは世界で一番高い所でおこなわれている稲作であろう。それより上部では、ソバ、オオムギを中心とした畑作地帯である。 人の定住は4,100メートル程度までである。3,000メートルから上部では、ヤクの牧畜を中心とした生業形態が出現する。ブータンにおけるヤクの飼育は、夏は4,500メートルほどの草地で放牧をおこない、冬は3,000メートルにまで下ってくる。 ブータン文化の特徴は、このヤクの飼育とイネの栽培に代表されるように、チベット的な文化と、照葉樹林文化とが、このヒマラヤ山脈の南斜面で出会っていることと言えるであろう。 |
| 備考 | 第16回新着資料展示 |